「みな、怪我はないか?」 戦闘が終了し、剣を地に突き立ててガクリと膝をつくクラトス。 見ればかなりの傷を負っている。 だが、それも当然だろう。 彼は襲い来るモンスターを一手に引き受け、他のパーティに指ひとつ触れさせてはいないのだ。 「それより自分を心配したらどう?」 冷ややかに言いながらも、リフィルがクラトスに駆け寄って癒しの呪文を唱えだす。 「……すまん」 クラトスは素直に謝り、大人しく癒しの光を浴びる。 傷口自体は見る間に塞がってゆき、よろめきながらも立ち上がるクラトス。 その体が途中で大きく揺れ、リフィルが慌てて抱きとめる。 「無理をしてはいけないわ」 リフィルはそう言ってクラトスに肩を貸す。 「……すまない」 「気にする必要はなくてよ。……ロイド、一旦街に戻りましょう」 「ああ、そうだな。とりあえず一番近くの街に戻ろう」 ロイドも快諾し、パーティはクラトスを気遣いながら街へと向かいだした。 「全く、無茶しすぎよ!」 リフィルは、ベッドに横たわるクラトスにかなりきつい口調で言う。 「すまない……だが、私にはこんな事くらいしか出来ないからな」 掌を開いたり閉じたりを繰り返し、体力の回復具合を確認しながらクラトスは身を起こす。 「そんな無理をして敵から守ってくれるのが何かの足しになると思って?」 リフィルはクラトスの横に腰掛け、彼の胸にしなだれる。 「そんな事より、私はあなたが無事でいてくれた方がよっぽど……」 「ふ……私もそう思うからこそ、敵がお前に指一本触れないように戦っているのだがな」 クラトスは彼女の頭を抱き、手で髪を梳きながら言う。 「無謀、ね」 「なに、ロイドほどではない」 胸に押し抱かれながら、彼女はクスクスと笑う。 クラトスはそんな彼女の顔を上げさせ、軽くキスをする。 「それより、そろそろ皆の所に戻らなくていいのか?」 そう言って頬を撫でるクラトスの首に腕をまわすリフィル。 「治療に時間がかかると言ってきてあるわ。当分そんな事を気にする必要ないわよ」 彼女はもう一度、今度は自分からキスをする。 「だから、ね……」 普段の凛とした表情からは想像がつかないほど可愛い笑みを浮かべながら、嬉しそうにじっと見つめてくる彼女にクラトスは大仰に頭を振ってみせる。 「私は治療に時間がかかる怪我人の筈なのだがな」 「あら?天使はそんなにやわだったかしら?」 リフィルが悪戯っぽく微笑み、そして三度唇を交わす二人。 僅かに開いた唇の狭間から互いの舌が絡み合い、くすぐるように愛撫しあう。 彼女は濃厚なキスを楽しみながらクラトスを抱きしめ、首や背中に指を這わせだす。 クラトスもそれに答えるように彼女の衣服を脱がせ出し、その前面をはだけさせる。 露わになった胸を揉み、リフィルが敏感に反応するせいで口の端から零れた唾液がその上を這い伝う。 その感触にフルフルと体を震わせつつ、彼女はクラトスの股間に手を伸ばす。 「んふ、ぅん、あはっ」 ねっとりと舌を絡ませ唇を吸い求めながら、ペニスが勃起している事に満足したように甘い声をだす。 チュッ、チュッ、と軽いキスを交わして唇を離し、少し目を細めながらリフィルが言う。 「ねぇ、咥えてもいいかしら?」 「……ああ」 彼が頷くとすぐ、彼女はベッドから降りて身を屈める。 彼女が手際よくズボンからペニスを出し、頬張ろうとすると、 「それでは不公平だな」 クラトスは言い、彼女を抱き上げる。 そのままベッドに彼女を横たわらせ、自身は逆向きになって彼女の股間へと顔を近づける。 足を広げ、そのまま一動作で無防備になった彼女の秘部に唇を当て舌を這わせる。 「きゃっ!?」 声を上げるリフィルに構わず、濡れた秘部に沿って丹念に舌を動かすクラトス。 百合の花に似た強い香りが鼻腔をくすぐり、舌が動く度に愛液が奥からとろとろと溢れ出す。 「んんっ、もう……!」 否定か肯定か曖昧な声を上げながら、彼女は眼前にあるそそり立つペニスの先端をチロチロと舌でくすぐる。 少し全体を舐めまわして軽く濡れさせると、今度は一気に咥えこむ。 唇を使って扱きあげながら、咥内では亀頭に舌をねっとりと這わせている。 そうしている内にもクラトスは彼女のクリトリスを舌で弄び、愛液が溢れる秘所の入り口を指で弄る。 「ぅふっ、くぅん、んあっ、ぅむっ」 痺れるような快感に喘ぎ、それでも彼女はうっとりとした表情でおいしそうにペニスを咥えしゃぶる。 唾液と先走りが混ざり、彼女の頭が動くと口の端から淫靡な音と共にそれが垂れ零れて銀糸をひく。 「んん、っぷあ……ねぇ、そろそろしない?」 クラトスの責め苦にビクッビクッと体を震わせながら、彼女は堪えきれずに言う。 「ふ……我慢出来ないか?」 「ええ……早くあなたのが欲しいの……ん、もう……イジワルね」 彼女が恥ずかしげにそう言うのを楽しそうに聞き、クラトスは体を起こす。 「きて……早くそれでかきまわして……」 リフィルは己の秘部を指で押し広げ、片手をクラトスにさしのべる。 彼の体が静かに覆いかぶさり、ペニスの先端が秘部に当たる。 「っああ、あぁ!」 プチュッ、という音がし、彼女の秘部がヌブヌブとそれを呑みこむ。 熱い彼女の内部がペニスを包み込み、蕩けそうな快感が二人を襲う。 クラトスは彼女の腰を抱き、突き動かす。 「ぅく、っあ、い、いっ、いいわっ、もっと激しく、ぁん!」 リフィルは彼の体を強く抱きしめ、その背に回した手が知らず知らず爪を立てる。 火照った体は全体が性感帯になったかの如く触れ合うだけで快感が走り、止め処なく溢れる愛液が彼女の腿を濡らす。 強く締まった秘部は擦れるペニスを咥えて離さず、それ故に一層の快感がこみあげる。 彼女は次第に自分でも腰を動かし、より快楽を求めて体を擦り合わせキスを交わす。 それに気付いたのか、クラトスはリフィルの片足を掴んで持ち上げ、その間をくぐる様にして彼女の体を横に向ける。 「やんっ!?何、をっ?」 クラトスは無言のまま更に、横を向いた彼女の下になっている方の足をひき上げ、下を向かせる。 そう、互いに繋がれたまま、クラトスが背後から彼女を攻める形へと移行したのだ。 「そ、なっ、後ろからなんてっ!」 「その方が感じるのだろう?」 彼女の抗議に聞く耳持たず、クラトスは彼女の膝を立たせると激しく攻めたて始める。 「ぁ、や、こっちは弱、ぅふ、っく!」 彼の言葉を肯定するように彼女は先ほどよりも一段と反応し、体を反り返らせ身悶えする。 背中に指を這わせ、背後から胸を揉みしだき、クラトス自身も後背位を楽しみだす。 彼女はほとんど声もなくただただ体だけが反応し続けていたが、急に、朱に染まった全身を強張らせる。 「ぅあぁ、ぁうくっ、やはっ、だめ、ダメッ、お願い、も……っああ!」 ガクガクと彼女が震え、ペニスへの締めつけが一際きつくなる。 「っ、いくぞ!」 クラトスは推し量ったようにタイミングを合わせ、絶頂に達した彼女の中に精を吐き出す。 「……っあ……」 体内に焼けるような精液を感じ、リフィルは再び大きく体を震わせ、そのままぐったりと力尽きたようにベッドへとうずもれた…… |