「ロイドさん、遅刻・・・です」 ダンスパーティの最中。 テラスへとやってきたロイドにそう言うプレセア。 「ご、ごめん。ばたついちゃってさ」 メルトキオの城でメイドに裸にひん剥かれて着替えさせられた、そんな恥ずかしい事実をそれらしい一言ですませるロイド。 「いえ、別に怒っているわけではないです。皆さん、心配していたので・・・」 「プレセアの服、可愛いな」 ロイドは、なんの脈絡も無くいきなりプレセアの着ている服を褒める。 「服・・・ですか・・・」 プレセアは、その唐突な話の振りではなく内容に不満そうな態度をとる。 無論、ロイドは慌てて取り繕う。 「いや、別に服だけが可愛いわけじゃないよ。プレセアも可愛いと思うぜ」 ドバム。 「へぇー。ロイドは私じゃなくてプレセアを選んだんだ?」 突然。勢いよくドアを開けてコレットが姿を現す。 額には怒りマークが浮かんでいたりする。 「コ、コレット!?」 「フラノールの雪見イベントは私と見たのに?ここでは『プレセアかな?』を選んだんだ?」 「いや、そ、それは……」 「私だってロイドに可愛いって言われたり、パーティを抜け出したりとかしたかったのに……」 腰が引けるロイドだが、この狭いテラスでは逃げる事もままならない。 必死で思考を巡らせ、グランドクロスでも唱え出しそうなコレットを静めようとするロイド。 「えーと……ほら!称号を取る関係でどうしてもプレセアを選ばないといけなかったんだ」 「そっか。それじゃしょうがないね」 「ひどい……ロイドさん、私の事はその程度にしか考えていなかったんですね」 あっさり落ち着くコレットと、その言葉を聞いて悲劇的に顔を覆ってみせるプレセア。 「えぇっ!?いやその、そんなつもりじゃ……」 「やっぱり!私よりプレセアの方が好きなんだ!?」 涙ぐんでロイドを見つめるコレット。 「お、俺は、その……」 顔を覆って肩を震わせるプレセアと、涙ぐむコレット。 二人を交互に見比べてただただオロオロするしかできないロイド。 「……ねぇ、ロイドはどっちを選ぶの?」 コレットが言う。 「……そうです。ロイドさんはどちらを選ぶんですか?」 プレセアも顔を上げて同じ事を言う。 「え、選ぶって言われても……俺た」 「『俺達はみんなでひとつの仲間じゃないか』などと言うのは禁止です」 「っ……!」 ロイドは得意の『仲間』発言を封じられ、言葉を詰まらせる。 「さあ!」 「どっち?」 詰め寄って厳しい口調で問われ、あまりの緊迫感に『あっち』とか言って逃げ出したいロイド。 コレットの丈の短いスカートが目にちらつき、フリルやレースがふんだんに使われたプレセアの礼服が男心をくすぐる。 しかもプレセアと言えばコレットが、コレットと言えばプレセアが牙を剥くのは必定。 「う……うぅ」 ロイドは低く唸り、そのまま硬直する。 「……これでは埒があきませんね」 「……そだね」 二人は静かに向き合う。 長い、長い沈黙。 ほとんどまばたきすらせず睨み合うその姿は、傍目にも視線だけで会話し、戦っているのがわかるほどである。 戦局がどう動くか、固唾をのんでロイドが見守る中。 二人は頷きあい、ロイドの方へ向き直る。 これより如何なる阿鼻叫喚地獄絵図が繰り広げられるのか? そう考え身を固くする彼の目に、必要以上に優しい表情をたたえた二人の顔が映る。 「ロイドぉ……私のこと、嫌い?」 そう言ってコレットはロイドの肩にもたれかかり、彼の胸に指で「の」の字を描き出す。 「ロイドさん……私、あなたの事が……」 プレセアはそう言いながら、コレットと反対側からロイドの胸に身を寄せ顔を埋める。 彼女の熱い吐息が服を通り抜け肌へと届く。 「え?ええっ??」 二人の行動に何がなんだかわからず声をあげるロイド。 「私のこと好きなら、我慢しなくてもいいよ?」 コレットはいきなりロイドのズボンをまさぐり、まだ覇気のない状態のモノをダラリ、と露わにする。 「う、うわわわっ!!?」 「大丈夫、大きな声を出さなければ下にはわかりません。だから安心して……私に身を任せて下さい」 大声を出すロイドを諌めると、プレセアは身を屈めて、コレットが指で弄んでいるペニスを口に含む。 「ああっ、自分だけ先にズルイよぉ!」 合わせて、コレットもしゃがみこんでロイドのペニスに舌を這わせ出す。 「な、な……!?」 訳が分からないままにも、体の方が正直に反応しだすロイド。 「んんっ!ぷぁっ」 ムクムクと天を衝き屹立し出すペニスを咥えきれず、已む無く口を離すプレセア。 「大きいねぇ」 「大きい……」 キャニバラスプラントを見た時のようなセリフをはき、しばし絶句する二人。 「ロイドさん……苦しそうです……」 プレセアが小さな手を添え、反り返ったペニスの先端だけを口に含む。 懸命に茎を指でしごき、唾液で湿らせた唇でチュプチュプと音を立てて先端からカリ首を擦り上げる。 口内ではペニスの先端を舌先が忙しなく蠢く。 「今楽にしてあげるね?」 コレットが手を伸ばし、陰嚢を掌で包み込む。 優しく、ゆっくりと揉みしだきながら、ロイドのペニスのプレセアが咥えきれていない部分へ舌をやる。 ヌメヌメと裏筋を舐め、卑猥な音をたてながら横様に咥え込む。 「う、うぁ、うぁあぁ」 何とも知れぬ呻きがロイドの喉から漏れだすと、プレセアが一層激しく頭を上下させだす。 コレットが上目遣いにロイドを見やりながら陰嚢を口に含み、舌で転がす。 「ああぁああっ!」 ロイドが声を荒げその体がビクンと震えると、プレセアとコレットはペニスから口を放し、その先端のすぐ前に二人で顔をよせながら、ペニスをしごきだす。 ブュプッ、ピュグ、ピュプピュル 口を開け舌を突き出すコレットの顔中が白濁液にまみれ、固く目を閉じたプレセアの顔も同様に汚濁にまみれる。 「あは、いっぱい出てきたよぉ」 「……ああ、すごい……」 コレットが舌で口の周りの精液を拭い、プレセアは髪から濁った白い雫を滴らせながら感嘆の声をもらす。 「ロイド、私が舐めるの、そんなに気持ちよかった?」 「ロイドさん、私のお口でこんなにも感じてくれたんですね……?」 朦朧としているロイドに、二人が優しく問い正す。 「あ……ああ、二人とも、すごく良かったよ……」 ロイドの言葉に、小さく舌打ちする二人。 「これは引き分け、だね?」 「やはり、口での奉仕では勝敗が分かりにくいです。ここはやはり、直接的な性行為で決着を……」 完全に脱力して呆けているロイドを尻目に、不穏な勝負方法について二人がヒソヒソ密談を始めた時。 「うっひゃあ!?なんだこりゃぁ?」 テラスの下、パーティ会場からゼロスの喧しい声が響く。 「なに大声出してんだい、このアホ神子!」 「いや、上からなんか降ってきて俺さまの髪にかかったみたいでさぁ……ってこの臭いはっ!!?」 更に大声を上げるゼロス。 「逃げましょう」 下の騒ぎの理由を察して、プレセアがきっぱり言いコレットが黙って頷く。 猛烈な勢いでテラスから姿を消す2人に取り残され、モノを丸出しにしたまま呆けているロイド。 天使化したゼロスがテラスに飛び込んでくるまであと僅か、という事実を彼に伝えるのは、酷と云うものであろう……。 |