ホワイトイン・ブラックアウト



バルバトスを討ち果たして神の眼を砕き、歴史を改竄しようとするエルレインの計画を見事に打ち破ったカイル達。
現代へと戻ってレンズ奪還失敗の旨をウッドロウ王に報告した一行は、久しぶりにゆっくりと休養を取るのであった。
そして日は明け、例によってゆっくり過ぎる睡眠を取る男が一人……。

「こら―――っ、カイル!起きなさ――――――い!」
ハイデルベルグの城内にリアラの叫び声が響き渡る。
が、すぐ横でそれだけ大音量で叫ばれても当のカイルは。
「……ふわ?ん、リアラか……もう遅いよ……おやすみぃ…………」
寝ぼけまなこで寝言をほざく。
「なに言ってるの!もう朝でしょ、あさ!ねぇ、起きてよ、カイル」
「あとちょっと……ほんのちょびっとだけ……」
魅惑の呪文「あと少しだけ」を唱え、ベッドから動こうとしないカイル。
それでも、リアラは根気よくカイルを起こそうとする。
「ほら、せっかくだからどこかに出かけましょうよ」
「いってらっしゃ〜い……オレ、寝てるぅ……」
考え得る最悪の返事をしてしまうカイル。
「もう、いいわ。カイルったらそんなにわたしとデートしたくないのね?」
「したくない、したくない……デートなんかぜんぜん……………えっ、デート!?」
怒るリアラにそれでものんびりした返事を返しかけ、やっとデートの誘いという事に気付いて飛び起きるカイル。
「そう、デート!行きましょカイル!」
カイルがようやく腰を上げ、嬉しそうに言うリアラ。
「場所は……そうだ!公園にしましょう。きっと、気持ちがいいわよ」

公園は一面銀世界だった。
城や樹々を覆う雪が日の光を受けてキラキラと輝き、一種幻想的な光景が作り出されている。
肌を撫でるそよ風もさして冷たくなく、暖かい日差しと相まって心地良いくらいである。
「ね?気持ちいいでしょ、カイル」
「う、ぅあぁあぁっ!」
唾液で濡れ光るペニスをしごきあげられ、カイルは情けない悲鳴をあげる。
リアラはペニスの先端を舌で舐めこすり、先走りと唾液にまみれながらジュプジュプと音を立ててペニスを咥えこむ。
「こ、これが、っあ、デート!?」
「そう、デート。カイルはこういうの、イヤ?」
親指と人差し指だけで輪を作ってカリのあたりを小刻みにしごき、溢れ出る先走りを指で塗りのばしながら、リアラはカイルをじっと見つめる。
返事を待っているというより、敏感に反応するカイルの表情を楽しんでいるふうである。
「こ、こんな、とこでっ」
「いいのよカイル。我慢しないで気持ちよくなってね」
ペニスを咥えて一層激しく擦り上げ、何事か言おうとするカイルの口を塞ぐリアラ。
破裂しそうなほど勃起した先端をネットリと舌で包み込み、ドクドクと脈打つ茎を手コキする。
みるみるカイルの顔は真っ赤になり、目を、口を強く閉ざす。
「うぅっ!」
ビュルビュルッ
漏れ出す声と共に、リアラの口内に精液が吐き出される。
んっ、んっ、んぅ」
リアラは、口いっぱいの精液を喉を鳴らして飲み下す。
ペニスから口を離し、それでも彼女は手を止めない。
「ぁ、ぁああぁ」
擦りあげられ、まだ内に残っていた精液が、ひざまずく彼女の顔や衣服にポタポタと零れ落ちる。
「ぁは、カイル、気持ちよかった?」
むせ返るような男の匂いに満足したのか、リアラはようやく腕を休めてカイルを見上げる。
「う……うん……」
朦朧とした意識で素直に答えるカイルは、そのまま地面に大の字に寝転がる。
「良かった……でもね、カイル。今からもっともっと気持ちよくなるのよ」
「え?」
頭だけを起こし、カイルは彼女の方を見る。
リアラはいつの間にか立ち上がっていた。
カイルを見てニッコリ微笑み、衣服を捲し上げる。
雪に負けない白い肌が露わになる。
抱けば折れてしまいそうな腰や、華奢な太もも。
そして下着をつけていないせいで一望できる秘部。
「えぇっ!?」
「驚いた?今日はずっと下着をつけてなかったのよ」
彼女は片手を秘部にあてがい、まさぐる様に指を動かし始める。
「んんっ、さっき、フェラしてる時から、ずっと濡れてて、ぁん、もう我慢できないの……」
淫靡な水音と共に、溢れ出した愛液が太ももを伝いだす。
「見て、カイル……わたし、こんなにエッチになってるの……お願い……あなたので……」
唇を舐め、潤んだ瞳でカイルをじっと見つめるリアラ。
秘部では指が、クリトリスを弄ったり自身の内をこね回したりとせわしなく蠢いている。
そんな姿を見せつけられ、既にペニスはカイルの意思に関係なく天を衝いていた。
「ぁぁ、カイルのおちんちんおいしそう……ねぇ、食べてもいい……?」
そう言うと、彼女は寝そべったままのカイルの上にまたぎ立つ。
カイルは完全にされるがままになっている。
彼女はペニスに片手を添え、ゆっくりとその上に腰を下ろす。
ップ、ヌヌ
「っあ、ぁはっ!」
根元までペニスを咥え、彼女が歓喜の声をあげる。
ふっ、カイルのおちんちん、おいし、よぉ」
カイルの胸に両手を付き、服を鷲づかみにする。
「熱、くて、おっきくて、ぅぁふ、気持ち、いいよ」
囁くような声でそう言い、リアラは上下に腰を動かしだす。
愛液にまみれたペニスが秘肉に擦られ、言いようもない快感が駆け巡る。
「ぅぁ、あく、カイルの、おちんちんっ、わたしの中いっぱい擦れてるの、気持ちいいのっ、あはっ」
熱に浮かされたように卑猥な言葉を口走り、彼女は一心に腰を動かす。
カイルも、その動きに合わせて彼女を突き上げる。
突き上げる度にペニスは強く締めつけられ、灼熱のような彼女の体内で蕩かされる。
「んっく、ぅあ、いい、よっ、あ、すご、ああっ」
リアラは服を捲し上げ、その一端を唇で咥える。
真白い腹が赤く染まっているのが目に入る。
そうして服が邪魔にならないようにして、彼女は片手を背後に付きもう片手をカイルの下腹部にあて、全身を後ろにもたげて腰を前後にグラインドさせ出す。
カイルの突き上げとあわせ、前後し、左右に振り、 リアラは貪欲に快楽を貪る。
「お腹の中でっ、グリグリってなってるよ、っくふ、おちんちんが暴れてて、熱くて、奥に当たって、っああ、いいっ、いいよ、んあ、あっ、キて、ね、カイルッ」
服がパサリと落ち、真っ赤に染まった腹部が隠れる。
代わりに、服の下からくっきりと浮き上がった彼女の乳首と、紅潮し、虚ろな目で悦楽の波に溺れる彼女の表情が目に入る。
「ねぇ、キて、カイル、わたしの中に出してっ、わたしの中、いっぱいにしてっ!」
「リ、リアラッ!!」
ドプッ、ドクドクッ、ビュグッ
彼女の言葉と耐えがたい快感に誘われるまま、カイルは彼女の中で射精する。
合わせて彼女もその体を大きく反り返らせる。
一瞬世界が歪んだかと思える程、二人は強烈な快感に全身を貫かれる。
「ぅぁあ……ぁは、カイルのがいっぱい……、熱くて、気持ちいい……」
呆けたような声で、リアラは己の内を満たす白濁の感触にその身を震わせた……

「……今日は何かあったの、リアラ?なんだか、いつものリアラじゃないみたいだったよ」
地面に転がったまま、そう尋ねるカイル。
「別に……何もないわ……」
カイルは転がっているので彼女の姿は見えないが、その声が暗い事に気付く。
「でも、やっぱりどこか変だよ?」
「…………」
彼女は答えず、その身を離して立ち上がる。
カイルは体を起こしてリアラを見る。
少し悲しげな瞳で彼を見つめる彼女と目が合う。
「……もしある朝、起きたら急にわたしがいなくなってたら、カイルはどうする?」
「……?どうして、急にそんな……」
「答えて、カイル……」
冗談めかした言葉なものの、その真に迫った口調は無視できる類のものではなかった。
「……イヤだ」
「えっ?」
「リアラがいなくなっちゃうなんて、オレは、イヤだ!」
カイルは思ったままを口にする。
恥じることも、飾り立てることもなく。
「もし、リアラがいなくなったら……オレ、どんなことをしても、絶対にリアラを取り戻すよ」
「カイル……」
彼女は言葉もなく、ただじっとその場に佇んだ……。

雪の中、下半身むき出しでキメているカイル。
その横にじっと佇み、熱っぽい視線を送るリアラ。
そんな二人を遠巻きに眺めながら。
「……で?俺はどのタイミングで声をかけりゃいいんだ?」
ロニ・デュナミスはハロルドからの呼び出しを伝えるイベントを控え、城壁の影で一人頭を抱えるのであった……



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