夏の前に



今回の旅行最後の夜。
案の定白石は酔いつぶれ、それを寝かしつけに行っていた果鈴ちゃんがやっと戻ってくる。
「白石は寝た?」
「うん。なんかすごいイビキかいてるよ」
そっか……疲れてたんだな、アイツ。
「おにいちゃん……」
果鈴ちゃんが小さな声で話しかけてくる。
「ん……なに?」
「来てくれてありがとう。とっても楽しかった……」
少し照れながら、背伸びするようにそう言う果鈴ちゃんはとても可愛かった。
「俺も……楽しかったよ」
俺は果鈴ちゃんをギュッと抱きしめる。
「えっ!?」
驚く果鈴ちゃんの唇をふさぐようにキスをし、頭をかき抱く。
ゆっくりとほぐすようにしながら舌を差し入れ、その小さな口の中を蹂躙する。
「ん……ぅふ」
「どう?もう心の準備はできたかな?」
キスを終え、紅潮している彼女の頬を指で撫でながら問いかける。
「ん……っていうか、こんな事してたらおにいちゃんが起きてくるかも!」
「大丈夫。果鈴ちゃんが大きな声さえださなければ、ね」
慌てて大声をだす果鈴ちゃんの口に指を当て、優しく言い聞かせる。
「でもでも、もしかして、もっとすごい事する……んむ、ふぁは」
まだ何か言おうとする彼女の口の中に指を入れ、舌を弄ぶ。
「果鈴ちゃんが悪いんだよ。あんな水着姿見せられたら、俺だってもう……」
指に口内を犯され自然と突き出された舌先を、自身の舌先でチロチロと舐める。
「ひゃんっ」
文字通り舌足らずな悲鳴をあげて腰が砕ける彼女を抱き上げる。
「いいよね……果鈴ちゃん」
「ぅん……本当は夏に会う時そうなったらいいなって思ってたんだけど……」
顔を背けながら小声でいう果鈴ちゃん。
俺はそんな彼女をギュゥッと抱きしめ、耳元である事を囁いた。

「で、なんでパジャマに着替えないといけないの?」
「いや、オフィシャルの壁紙がゴニョゴニョ……
俺の頼みを聞き、パジャマに着替えた果鈴ちゃんに問われ、口の中でモゴモゴ言い訳する俺。
床に横になっているせいで、白いワンピースタイプのパジャマが半ばめくれているのにそそられる。
「けど、すごく可愛いよ」
俺は気を取り直し、彼女の両手を頭の上で押さえ込みながらキスをする。
「ん……んふっ」
果鈴ちゃんは今度は自分から俺の舌を求め、互いの舌を愛撫しあい、流れ込む唾液をコクッコクッと喉を鳴らして飲み込む。
俺はパジャマの上から胸に手を当て、小さな先端をつまむように弄ぶ。
「んぁ、んぅう」
ニチュ、と淫猥な音を立てながら、唾液まみれの舌を半分突き出し恍惚とした表情をみせる果鈴ちゃん。
そろそろいいかな。
「果鈴ちゃん、パジャマをたくし上げてみて」
「ええー!そんなの恥ずかしいよぉ」
「あんまり大きな声出したら……」
意味を察し、小さな声で何か言いながらも彼女は言われた通りにする。
雪のような、無駄な毛ひとつない綺麗な秘部が露わになる。
愛液が溢れ出し、テラテラと濡れた秘貝が何かを期待しているようにヒクッと動く。
「果鈴ちゃん……」
既に俺のモノは爆発寸前だった。
「ん……いいよ、おにいちゃん」
彼女は、ズボンを破りそうな勢いで膨らんでいるモノに手を当て、優しく言う。
俺は息せき切って着ている物を脱ぎ去り、猛るイチモツを彼女の秘部に当てる。
「行くよ、果鈴ちゃん」
言うだけ言って、俺は加減なく一気に貫く。
「っ!」
必死で声を殺す果鈴ちゃん。
が、意外な事にそれは苦痛の悲鳴ではなく、歓喜の声を押し殺しているようだった。
「大丈夫?」
「う……ん。ちょっと痛いけど……でも」
ただでさえきキツい彼女の中がギュウッとしまる。
それなのに、彼女は瞳を潤ませ頬を紅潮させ、熱い吐息を吐く。
それどころか、わずかとは言えなするように腰を動かしている。
俺は我慢しきれず、荒々しく腰を動かし始める。
「あっ!っくふ、はっ、いっ」
しがみつき、俺の耳元で嬌声を上げる果鈴ちゃん。
大きな声をだせない、という制約が余計に俺たちを敏感にする。
「すご、いね、果鈴ちゃん、の中、熱くて、溶けそうだよっ」
「やっ、ん、おにいちゃんの、ばかっ」
言いながら、彼女は俺の首筋にかじりついてキス、というより舌を這わす。
熱い舌の感触が俺の脳を麻痺させる。
俺も彼女の耳へと顔を近づけ、ネットリと舌を這わせ軽く歯を当てる。
「……っふぁ!」
ビクッ、と大きく彼女の体が震え、彼女の中が一際きつくなる。
同時に痺れるような甘美な衝撃が走る。
「くぅっ!」
俺は一気にモノを引き抜き、むき出しになっていた彼女の下腹部に焼けるように熱い精液を吐き出す。
「はぁあ、んっく、うぅ」
彼女は放心の体で、下腹部の白濁液を指で弄びながら何度も何度も体を痙攣させていた……。

「果鈴ちゃん、気持ちよかった?」
「えー!?そんな恥ずかしい事言えないよー!」
「という事は気持ちよかったんだね?」
「もう!おにいちゃんのバカーッ!!」
真っ赤になって叫ぶ果鈴ちゃん。
「ふぁい!?ごめんなさぃムニャムニャ……」
向こうの方から寝ぼけた白石の返事が返ってくる。
「……」
俺たちは顔を見合わせ、それから思いきり吹きだした……



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