エスプレッソ・ナイト



「言っちゃった……」
笙子さんが俺の腕の中でイタズラっぽく言う。
まさか、自身のラジオ放送に合わせてあなたのこと大好き、と告白されるとは。
抱きついている笙子さんの事がとても愛しく思える。
横を向けば、すぐ目の前に頬を赤らめた彼女の顔がある。
「笙子さん……」
彼女のあごに手を添え、クイと持ち上げる。
「ん……」
目を閉じ、軽く顔をつき出す笙子さん。
唇に軽く触れるようにキスをする。
チュッ、チュッと何度も、唇と唇が軽く触れるように、何度も繰り返す。
たったそれだけの事なのに、頭の芯から痺れるような快感が溢れる。
そんなキスを続けながら、彼女の服の後ろに手を回しファスナーを下げる。
ひとつ、長いキスをしてお互い顔を離す。
「はい、いいわよ」
笙子さんがスッとまっすぐ立ち、両腕をだらりと下げる。
俺は了解して、両方の袖を持って下へと引く。
スルリ、と簡単に服が脱げ、下着姿の笙子さんが現れる。
服と同じ黒い下着が、彼女の細い、しかし出る所はしっかり出ているプロポーションを引き立てている。
「綺麗だよ、笙子さん」
「ふふふっ、ありがとう。さ、影二君も」
笙子さんが俺の服を脱がし始める。
ジャケット。シャツ。パンツ、そしてトランクス。
「あら!?」
そそり立ったペニスが露わになると彼女が小さく声をあげる。
「?……どうかした?」
「ううん……影二君、立派なのね……」
笙子さんが恥ずかしそうに言う。
「そ、そうかな?」
俺はそんなに大きい方じゃないだろう自分のモノを見る。
「うん……よく、大きければいいなんて思ってる人もいるみたいけど……あなたの、反りといいカリ首といい……やだっ!私ったら何言ってるのかしら!?」
真っ白な指でペニスに触れながら呟き、ハッとして肩まで真っ赤になる笙子さん。
「けど、これならお願いする必要なんてなかったわね」
「お願いって?」
「ほら、あなたが立派になりますようにって、天狗山で」
「……笙子さん」
こんな時にそりゃないでしょう……
言葉の後半を飲み込む。
別に遠慮したわけじゃなく、笙子さんがいきなり俺のものを咥え込んだからだ。
「くぅっ」
今冗談を言っていたばかりの彼女は、潤んだ瞳を俺の顔へと向けながら熱っぽくフェラをしている。
ジュプッ、ジュプッと音を立てながら、ほとんど飲みこむように咥え込み、引きだしながら唾液でベトベトのペニスを手でしごく。
その間も、口の中では舌がカリ首や先端を刺激し続けている。
一気に上りつめそうな感覚が来る。
「しょ、笙子さん!」
彼女は口を離し、俺の様子を伺う。
「イきそうなの?いいわ、全部飲んであげる。さあ、出して!」
言うなり、先端に口を当て激しくしごき出す。
「っ!!」
ビュグッ、ビュビュッ、ビュルッ
彼女の言葉の甘美さと急な快感に、声も出せずそのまま射精する。
笙子さんは、言ったとおり精液を全て口内に受け止めそのままゴックンと飲みこむ。
「ん、ふう。おいしい」
恍惚としてそう言い、ニッコリ微笑む笙子さん。
実際おいしい筈のないものを飲み干したのに、心底おいしかったかのように笑顔を向けられ、脳から下半身までズン、と電気のようなものが走る。
当然のように、俺のペニスは萎える事無く怒張し続けた。
「うふ、元気なのね」
彼女は嬉しそうに言い、自ら下着を脱ぐ。
「さ、早くベッドにいこ。私、もう我慢できないかも」
俺は笙子さんをベッドへと横たえ、その上へと覆いかぶさる。
彼女の秘部は既に濡れそぼっていた。
「早くぅ」
笙子さんが鼻にかかった甘え声を出す。
「わかった。それじゃいいね」
急かす彼女の言うとおりに、なんの前戯もなく彼女の中へと挿入する。
「あはぁ……すご、カリ首が入り口のところで、あん、すごぃ」
笙子さんがうわ言のように呟く。
ペニスが何かに巻きつかれているみたいにピッタリと締め付けられる。
「動いて!いっぱい動いて気持ちよくして!」
笙子さんは、人が変わったように求め出す。
「もちろん、動いてあげるよ」
俺は荒々しく動き出す。それに合わせて彼女も腰を動かし、自身の胸を揉みしだき始める。
「ああっ、いいっ!いいの、すごくいいのっ!あなたのが私の中で、ああん、いっぱいグリグリってしてるぅ」
彼女は熱い瞳を一心にこちらに向けながら、全身でその快感を主張する。
俺の動きに合わせてクチュクチュと、溢れ出た愛液が淫靡な音を立てる。
「んふっ、あん、もっと、そう、いいの……くふっ、中で擦れてるの、気持ちいいよぉ、」
甘えたような声で淫猥な言葉を言い続ける笙子さん。
熱く濡れる秘部に締め付けられながら、笙子さんの言葉攻めが耳に入ってくる。
普段からは想像もつかない彼女の狂態に、だんだんこちらまでおかしくなってくる。
貪るように彼女の唇をふさぎ込み、舌を絡ませ唾液をトロトロと彼女の口内へと流し込む。
ゴクッゴクッと喉音を立ててそれを飲み込みながら、彼女は片手を自分の秘部へと伸ばしクリトリスを愛撫している。
「プァッ、ハッ、うくっ、いい、オマンコいいの、来て、影二君来てっ」
笙子さんがギュッとしがみついてくる。
「イくよっ!イく、イくっ!」
ド、ビュプッ、ビュブッ、ビュルビュル
俺は彼女の中へ大量の白濁液を流し込む。
「あ、ふあああ」
笙子さんは小さく呻き、それから無言で抱きつき続ける。
彼女の腰はガクガクと震えていた。
「笙子さん、愛してるよ」
俺は彼女の耳元で優しく囁く。
「あは……私も……愛してるわ……」
彼女もこたえ、俺たちは長い間抱き合い続けた……。

「ねえ……驚いた?」
顔を赤らめ、いつもどおりの笙子さんが尋ねてくる。
「まあ……嬉しい驚きだけど…ね」
正直に答える。
「もう……エッチなんだから」
「笙子さんには負けるけどね」
……。
その後、一言多かった俺は、自分の部屋へと戻らされてしまったのだった……



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